ミシュランの星の重み

先日、ミシュラン2011で奈良で初めて三ツ星の店が出ましたね。

昨年の今頃
常連さんの新婚旅行の相談を受けたのを思い出しました。

行き先はイタリアとスペイン。

始めは私が地図に印をつけながら
ローマのお店をお薦めさせていただきました。

途中から
奥野・稲月、両シェフも参加。

特に稲月シェフがノリノリで・・・

工程を伺うと
バルセロナから
ミラノ、フィレンツェ、ピサ、ローマなどなど盛りだくさん。

すると
稲月「ピサは中止ですね。その代わりに、シエナに行ってください!」

奥野「いいねー。カンポ広場。」

奥さん「シエナに何があるんですか?」

奥野「何も無いね(笑)そこがいいんですよ!」

奥さん「はぁ?」

稲月「カンポ広場でコーヒーを飲むだけでいいんですよ」

奥さん「そんなに良い場所なんですか?」

大きく頷きながら
奥野、稲月「シエナ最高ですよ」。
(2人が修行した思い出の街)

奥さん「ピサの観光はもう予約を取ってしまったんですよ・・・残念ですが・・・」

稲月「キャンセルしましょう!」

奥さん「ええー」

稲月「そうだ!フィレンツェのシエナ行きの始発のバスは朝5時15分にあります。
   1時間半ほどで着くので、カンポ広場でコーヒー飲んで1時間ほどくつろいで、
   8時過ぎのバスで帰ってきたら10時にはピサ行きの電車に乗れますよ!」
(フィレンツェに4年ほど住んでいたので良く知っている)

奥野「ほんまや!ええやん」

もうお前ら2人で旅行しろよ!
ってな感じでどんどん盛り上がる。

奥さんはポカーン。
ご主人は笑ってワインを飲んでいる。

私が話を戻す
飯田「シエナはまた今度にされて、どうせフィレンツェに行かれるなら、
   稲月シェフが働いていた『エノテカ ピンキオーリ』
   十数年の間、ミシュランの星を3つ維持している名店ですよ、どうですか?」

稲月「新婚旅行ですよね!それは良い!地図に記しておきます。
   サービスにソムリエのジュンさんという日本人の方がいるので、
   言葉も大丈夫ですよ」

奥野「俺、この間フィレンツェに言ったときにパンフレットをもらってきたから」

稲月「じゃあ、ここに書いておきます。」

飯田「予算はいくらくらい?」

稲月「2万じゃ無理」

飯田「3万?」

稲月「2人で5万が最低ライン。」

飯田「最低1人2万5千円!三ツ星はそうでないと!」

稲月「そうだよ。新婚旅行だから行くんだよ!
   三ツ星で食事なんて、一生に1回あるかないかだよ。
   だって俺もお客さんとして食べたこと無いもんね(笑)」

奥さん「行ってみたいです!」

幸せそうなご夫婦。
それを上回る幸せそうな表情の両シェフ。

そんな風に盛り上がったことを思い出しました(笑)

稲月がフィレンツェの『ピンキオーリ』で一緒に修行された調理師のMさんが
京都でお店を出されました。
そして今回の2010年のミシュランで
関西のイタリアンで唯一の星を1つ頂いたみたいです。

凄いですね。

稲月はこんなレベルで仕事をしていたんだな、
と改めて感じました。

飯田「くえろも星を目指そうか?(笑)」

稲月「いやだよ!星を取ったら俺はくえろを辞めるよ!」

飯田「何で?」

稲月「星を維持するのは大変なんだから・・・」

多くは語らなかったですが
ミシュランの星を維持することは大変なことみたいですね。

今後もくえろは三ツ星で修行したシェフの料理を、
大衆的な価格で提供し、日常使いできるお店を目指したいと思います。

学生さんがパスタをズルズルむさぼり喰う。
女性のグループが料理を取り分けながら食べる。
小さなお子さんもみえます。
ワイワイガヤガヤしていて
けして上品でないお店ですが
よかったらのぞいてください。

昨夜は少しむしっとしていました。
気温以上の熱さを感じました。
モンブランの熱気ですね。

昨夜、モンブランが14個も出ました。
驚きました。
お酒を飲む方はデザートを食べない方が多いですからね。
にもかかわらず
4名様が4皿。
3名様が3皿。

皆さんモンブラン好きですね。

まだ10食残っています。

今晩は予約は2組のみです。
いつでもどうぞ!

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