<前菜>
・タコの辛味揚げ 大根と金柑のソース 白ネギの直火焼き ¥1,575
<パスタ>
・ストラッシナーティ 豚肉とうすいえんどうのラグー ¥1,680
<メイン>
・自家製リコッタと鮭のグリル 春キャベツのスープ ¥1,575
<デザート>
・蜂蜜ヨーグルト あんこ添え ¥472
<前菜>
・タコの辛味揚げ 大根と金柑のソース 白ネギの直火焼き
パプリカで下味を付けたタコの足1本のフライを
大根と金柑のソースで食べていただきます。
まず、見た目に驚かされますよ。タコの足を1本まるごとですから。
豪快にナイフで切ってガッついてください。
タコの足のフライでしょ。
こんなどこにでもある食材、どこでもやっている調理法。
そこらの居酒屋さんでもみかけそうですよね。実はここのラインが、難しいんです。
そこは職人の稲月。
タコの足はパプリカと唐辛子をつけて揚げます。
そのタコには大根のソースを・・・タコと大根?ベタベタな組み合わせ(笑)
大根を潰してソースに。
そのソースに金柑を刻み大根の嫌な臭さは完全に消しています。
隠し味のアンチョビのコクが・・・ピリッと辛いタコの足が甘い・・・。
そして
ただ甘いだけではなく、4、5種類程度の食材の組み合わせなのに奥行きを感じました。
さらに、ししとうが。色だけかな?と思いきや!
青臭さと苦味が大根の臭みと苦味の味と相殺されるんですね。
直火で焼いた白ネギの火の香りと強い甘味。アクセントになって全体を引き締めています。
不要な食材が1つもない、みごとな前菜です。
<パスタ>
・自家製ストラッシナーティ 豚肉とうすいえんどうのラグー
ストラッシナーティという耳たぶのような薄く丸い自家製のパスタを
豚肉・うすいえんどう・メキャベツの煮込みのソース、
仕上げに2種類のチーズ(ペコリーノ・パルメザンチーズ)で食べていただきます。
久々にストラッシナーティという
一つずつ潰しながら、手作業で作る耳たぶのようなパスタ。
中央を押しながら作るので、周囲は盛り上がっています。
茹で上がった際、厚みによって異なる食感が趣き深い。
考えた方は計算したのかな?
だとしたら凄いですね。
ムニュとしたりモチモチしたり、そんな食感が特徴。
合わせるソースは
豚肉をトマトを含めた数種類の野菜で長時間炊いたラグーソース。
ストラッシナーティの小麦の甘みを感じて欲しいので、
唐辛子でアクセントは加えていますが、
ラグーのソースはあっさり目です。
仕上げにペコリーノチーズ。
強い塩っ気とパンチを加えます。
さらに、パルメザンチーズも。
フルーツのような香りと強いコクを。
ピリッとしたあっさり目のラグーに強いコクの2種類にチーズ。
混ぜながら食べるんですが、きれいには混ざらず、当然にムラが出ます。
すると、強いチーズの間に小麦の香りがチラチラ顔を出します。
味と香りの変化が素晴らしい!
食感もおもしろい。
やや堅い目に茹で上げたうすいえんどうと
ストレッシナーティのモチモチ感とのコントラストが最高ですね。
なお、一般的ではありませんので、
来週以降、週替りのパスタはスパゲティが中心となります。
膨大な時間が掛かる手作りのストラッシナーティ。
次回の予定は未定です(笑)。
個性的なショートパスタが好きな方はこの機会にどうぞ!
<メイン>
・自家製リコッタと鮭のグリル 春キャベツのスープ
春キャベツとそら豆のスープに浮かんだ鮭のオーブン焼きを
自家製リコッタのソースで食べていただきます。
リコッタとは再び (ri) 煮た (cotta) という意味。
チーズ生成過程で出来たホエー(乳清)を煮詰めて作った
フレッシュなチーズです。
今回は
牛乳に生クリーム、ヨーグルトを混ぜたものにレモンを入れます。
すると、当然に分離します。
たんぱく質の成分が凝固します。
その凝固物を集め絞ったものです。
鮭をオーブンで焼きます。
その上に自家製のリコッタチーズに
くるみ、ピーナッツ、オリーブ、レモンの皮を加えたソースを塗ります。
リコッタチーズとは思えない複雑さがあります。
ナッツの食感と風味、オリーブの酸味と風味、
レモンの皮の風味が・・・。
さらに、
隠し味程度に入れている自家製ベーコンのコクが。
鼻からも舌からも
厚みを感じるソースです。
鮭の下にはスープが。
春キャベツ・そら豆に
魚のダシを加えます。
春を予感させる優しい甘味のスープが。
そのスープの上に白いソースが塗られているサーモンが浮いているようで、
アートな感じの盛り付けも楽しんで欲しいです。