畑の中での決意

今年の夏も友人のトマト農家を手伝った。
多くの刺激をくれる大切な友人だ。

いつもたくさん話す。
しかし
すぐに、友人の嫁が「面倒くさいやろ!」とちゃちゃを入れるので
畑でゆっくりと話す(笑)。

トマトの剪定(せんてい)の話題になった。

トマトのツルは上へ上へ伸びる。
手の届くギリギリの2メートルくらいのところに針金のようなものが張ってあって
そこで折り返して下ろしてくる。

上へに伸びていくときのほうが
美味しいたくさんのトマトが収穫できる。

しかし
9月の末から10月の最も値段が高い時期に実をつける
下りてきたときのトマトは貴重な収入源らしい。

よくばると、手が追いつかなくなってピーク時期の7月、8月の収穫がメタメタになる。

剪定しすぎると10月は獲るトマトがなくなる。

頃合が難しい。

昨年、地区の面積当たりの収穫トン数が
数字は忘れたんですが
友人は2位だったらしい。

就農10年未満ではかなり凄いことらしい(他の農家さんが褒めていた)。
凄い上手につくる。

しかし、上には1位の方がいる。

今までのやり方ではとうてい追いつかないトン数の開きらしい。

やり方を変えようか悩んでいた。もがいていた。

私はこの向上心が好きだ!

例えばプロ野球選手で良い成績を残したのに
翌年に打撃フォームを改造して
結果を残すかもしれないし
悪くなることも・・・

それでも傍からみれば十分と思っても
まだまだと思い創意工夫する。

これがプロ意識ですね!

私なんて飽き性なんで
ちょっと出来たらこれはok
次は・・・

違うんですね。

自分の選んだ仕事は数年ではわからない。
何年もかけて、いや一生かけて向き合っていくものなんだな・・・

1位の方は10歳くらい年上らしい。

経験でしょうね。

年長者は必要。
経験が・・・
よく聞く話。

わかったようなわからんような・・・
ただ、お年寄りを大切に!の延長上の道徳的な話としか理解していませんでした。

私の若い頃は人の意見を聞かないわがままな男だったので・・・(笑)
今もやろ!と突っ込まれそうですが(笑)

俺の方が動けるし。
体力の無いおっさんは座っとけ!邪魔や!くらいに思っていました。

しかし
今回の話で少しわかった気になりました。

若さでやみ雲に出来るだけ実をならす友人。
的確に剪定して結果、1.5倍の収穫をあげる1位の方。

その判断は年齢から来る経験なんでしょうね。

手数や労働時間では追いつかない世界。

経験で仕事の質を上げる・・・

私はバカなんで
実際に体で感じないとわからない。

これを読んでいただいている方の大半はわかっているしょうもない話なんでしょうが・・・。

心の底から理解すると
自分が体が動かなくなる頃に
後輩の者に何を伝えられるのか?

必要とされる人間にならないと組織には不要になるのでは?
これからの10数年が怖くなりましたね。

そして、そのポジションの方は
そんなに人数は要らないような・・・

私は政治家ではないので
不要と烙印された、あふれた方がどうなるかはわかりませんが・・・(笑)。

しかし
若い頃の私のようなギラギラした
体力だけのバカな男には
邪魔に扱われるんでしょうね(笑)

この話は若い頃に
骨から汗をかくほど頑張って
考えて
行き詰って
その頑張っている姿を見た上の方が声をかけてくれて
そのアドバイスで問題を解決して・・・

頭で考えるだけではなく
要領でこなすんではなく

そんな経験を経て得ることだと感じました。

友人の話はシンプルで
バカな私にも理解しやすい。

奥野シェフや稲月シェフは
ベーコンなどの加工肉や完成しているメニューを
いろいろ考えながら工夫している。

もう出来上がっていると感じられるものを・・・

そういう意味では農家の友人と同じステージに居てますね。

私は1段下の段から見ている気分です。

ともあれ
37歳でようやくですが理解ができました。

トマトを収穫しながら
今まで以上に
くえろ・くえらを成熟させていかなければと決意しました。

写真は
まず、今は掃除だろ!と思いハウス内のゴミを拾う私。

とりあえず掃除

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