‘12.3/20(火)から3/25(日)の旬のメニューです

<前菜>
・初カツオのソテー 生姜風味 茄子のソース             ¥1,575

<パスタ>
・金柑と生ハムのカルボナーラスパゲティ               ¥1,575

<メイン>
・春キャベツを巻いたとりモモ肉のロースト ジャガイモのピューレ ¥1,680

<デザート>
・バナナのムース チョコレートのソース                ¥472

<前菜>
・初カツオのソテー 生姜風味 茄子のソース

バターでソテーして生姜を絡めたカツオを青ネギのマリネと茄子のピューレで食べていただきます。

カツオは臭いです。どれだけ美味しいカツオも・・・。
なので、ミョウガや生姜で一生懸命臭いをごまかします(笑)

そんなこんなで、私はカツオが・・・
あれば食べますが自分からは注文しないと言う感じでした。

しかし、稲月シェフの手にかかり、初めて『美味しい!注文したい!』と思いました。

テーマは『臭い』とどう向き合うかです。
イタリア料理の調理法で臭みを消します。
魚を絞める文化が無いため、イタリアの魚は臭いです。
なので、絞めた臭みの無い魚を使用する和食よりも
イタリア料理の方が魚の臭みを消すことは得意と感じます。

粉をつけてバターで焼いて、生姜をからめて軽く焦がします。最後にバルサミコ酢を。
上から青ネギと思いきや、
オリーブオイルで漬けた青ネギをふりかけます。
下にはなすのピューレ。
臭みの消えたカツオにはナスの優しい甘みがよく合います。
かすかに香るバター、生姜と青ネギは前面に。

いつも書きますが、臭みは上手く手なずけると最高に美味しくなる良い例ですね。

<パスタ>
・金柑と生ハムのカルボナーラスパゲティ

卵黄と生ハムとペコリーノチーズの濃厚なソースを
金柑の柑橘系の香りで食べるカルボナーラ。

くえろには季節のカルボナーラがあります。
春の『そら豆のカルボナーラ』
夏の『トウモロコシのカルボナーラ』
秋の『栗のカルボナーラ』
冬の『ゆり根のカルボナーラ』
そして冬にはもう1つ『金柑のカルボナーラ』

卵黄・パルメザンチーズ・ペコリーノチーズ・生クリーム
ここに金柑の酸味が合うんですね。

しかも、
金柑は皮を食べる少し変わった果物。
今回は金柑をスライスして皮も実も入れます。
しかし、
もともと果汁が多くないので、分離することなく上手く酸味が加わっています。

その酸味は、同じ柑橘類のレモンやオレンジと比べると優しいですね。

そのため、ハーブの香りを含んだ強いコクを持つ自家製ベーコンではなく
優しい繊細なコクの生ハムを合わせました。

『和』を代表する上品な金柑にパルマ産の14ヶ月熟成の生ハム。
日本とイタリア、最高の組み合わせですね。

仕上げに、
粒の黒コショウをガリガリおろします。
おろしたてのコショウが持つ爽やかな香りが全体を引き立てます。

さらに、おろしたペコリーノロマーノをふりかけるんです。

ペコリーノの塩分と香りが
金柑と生ハムの上品なコクを上手く引き立てています。

あっさりしているにもかかわらず
お酒がほしくなるほどしっかりとしたコクがあります。

金柑のシーズンもそろそろ終わりですね。
カルボナーラ好きの方は見逃せませんよ!

<メイン>
・春キャベツを巻いたとりモモ肉のロースト ジャガイモのピューレ

春キャベツのペーストをとりのモモ肉で巻いて糸で縛ってオーブンで焼きます。
ジャガイモのピューレをつけて食べてください。

春キャベツでとり肉を巻くのではありません。
とり肉でキャベツのペーストを巻きます。

なぜ、わざわざ巻くのか?
ペーストを添えても・・・。

あくまで主役はキャベツです。
そして
このメイン料理のポイントはキャベツととり肉のバランス。

よいバランスで食べてもらうために
わざわざ巻いたみたいです。

キャベツの甘味は強くないです。
春を感じる優しい甘味。

そのキャベツをとり肉に巻くんです。
多くの量のキャベツを巻くことはできません。

にもかかわらず
しっかりキャベツの味がするんです。

ジャガイモもピューレをつけて食べても
キャベツの味はしっかり感じられます。

バランスの妙ですね。

横には
赤ワインで炊いた砂肝を添えます。

味も食感もよいアクセントになっています。

もちろん、説明が無くても美味しいですよ。

しかし
稲月シェフの意図を聞くとおもしろいですね。
細かいことを考えとるなー!