<前菜>
・サバの香味揚げ イチジクのサラダ ¥1,680
<パスタ>
・美瑛産ミニトマトと自家製ベーコンのスパゲティ ¥1,680
<メイン>
・豚肩ロースとパプリカのトマトソース煮 ¥1,680
<デザート>
・クレームカラメル(プリン) ¥472
<前菜>
・サバの香味揚げ イチジクのサラダ
マリネしてから揚げたサバにイチジクを合わせた前菜。
バルサミコ酢・ローズマリー・イカナゴの塩漬け・ニンニク・赤ワイン酢でマリネしてから揚げます。
サバは青魚特有の臭いがあります。
和食でも味噌煮にしますね。
味噌を使うわけにはいかないので、同じ発酵食材のイカナゴを使います。
作年の3月に漬けたイカナゴの唐辛子漬けを『下ごしらえ』に使います。
この贅沢さに驚きました!
イカナゴによって臭みがとれたサバをカリッと油で揚げます。
この『下ごしらえ』が職人がつくる揚げ物ですね。
下味がしっかりついているサバに一緒に揚げる茄子がより甘く感じます。
サバは鯛のように甘みがある魚ではなく塩味が引き立つ魚です。
なので、和食では甘い味噌で炊くのではないでしょうか?
今回は合わせた野菜が甘く感じました。
さらに、旬のイチジク。イチジクは甘いのは当然!
そのイチジクに奥野シェフがイタリアで購入した燻製した塩をふります。
すると、サバのコク。
そして、野菜・イチジクの甘み。
最後に、スモークの香りがふわっと。
食材の数は少なくシンプル。
なのに、立体的な味なんです。
稲月シェフらしい前菜です。
<パスタ>
・美瑛産ミニトマトと自家製ベーコンのスパゲティ
北海道の美瑛産のミニトマトと自家製ベーコン
仕上げに、ペコリーノロマーノ(ローマ産羊のミルクのチーズ)と
パルメザンチーズをふりかけただけのシンプルなパスタ。
主役は2者。
まず、美瑛在住の友人Nの作った『ミ二トマト』です。
私が23日(木)の朝6時から収穫いたしました。
完熟したミニトマト。
北海道産のトマトがなぜ美味しいか?
それは寒暖の差。
植物は晩の間に糖を蓄えて
日中にその糖を使って成長する。
晩に温度が下がるとその分だけ多くの糖を作る。
だからこそ夏でも晩は20度を切る北海道のトマトは甘いんです。
しかも、日中はハウス内は40度近くまで温度が上がる。
この寒暖の差です。
そんなミニトマトを味わって欲しいですね。
実が割れそうな熟れ熟れのミニトマトなんて
大阪でなかなか食べられないですから。
今年もミニトマトの出来が素晴らしい。
私も食べて感動しました。
今回もミニトマトをシェフに勧めました。
一言で表すと「甘い」「味が濃い」など、様々な表現があると思います。
私は「力強い」がしっくりきましたね。
次に、
奥野シェフが休み前から仕込んでいた
自家製のベーコン。
肉っぽさを残した熟成の浅めな自家製のベーコンには
ミニトマトの野菜臭さが最高に合うんです。
ただ甘いだけのそこらのミニトマトではあきませんよ。
甘さに酸味と野菜臭さを加えた味。
ただの小さなトマトではなく、
味を濃縮して小さくした、まさに『ミニトマト』
仕上げにペコリーノチーズとパルメザンチーズをふりかけます。
イタリア指数の高い強烈な味わいになっていますよ!
お見逃しのないようにお願いいたします。
<メイン>
・豚肩ロースとパプリカのトマトソース煮
パプリカがやりますね。
パプリカ自体も甘いのですが、
豚・トマトとの相性が良いのでより甘く感じるんです。
ローマの下町のテスタッチョのお店で食べた料理です。
とても、おいしかったんです。
今回の料理は、オリジナルよりもさらに美味しく仕上がっています。
ローマで買ってきた生唐辛子のペーストを隠し味に使用しています。
このペーストもやりますね。
辛味だけでなく甘味もあるんです。
唐辛子のペーストのくせにですよ。
青トウのような甘味を持っているんです。
この両者の甘味と辛味、豚のコク、トマトの酸味が絶妙です。
絶対にパンが欲しくなるソースですね(笑)。
この料理をローマで食べた時は衝撃的でした。
口に運んだ瞬間に
奥野シェフと目が合いましたね。
残念だったのは
前菜とパスタを食べすぎて満腹だったこと。
それでも
押し付け合いになることなく
むしろ取り合いになりましたからね(笑)。
目を閉じるとあのトラットリアの店内が今でも浮かびますね。
それだけ思い入れのあるメイン料理。
しかも、今回のパプリカも友人N作です。
かなり、甘い。くどいほどに(笑)
「量は食べられないな」と思いました。
しかし
シェフの手に掛かるとやや強烈過ぎる個性も
見事に『コク』に変えてしまうんですよ!
友人Nに最も食べさせたいですね。
強くお薦めさせていただきます。