‘12.10/16(火)から10/21(日)の旬のメニューです

<前菜>
・サーモンのカルパッチョ 生ハムとりんごのサラダ ¥1,680

<パスタ>
・牛すじとキノコの自家製タリオリーニ         ¥1,680

<メイン>
・和牛モモ肉のタリアータ サラダ仕立て       ¥1,785

<デザート>
・クレームカラメル(プリン)                ¥472

<前菜>
・サーモンのカルパッチョ 生ハムとりんごのサラダ

厚切りに切ったサーモンのカルパッチョを
生ハムとりんごのサラダと共に食べていただきます。

スーパーに売っているペラペラに切るのでは無く、
イタリアの大衆店で食べるような
豪快に厚切りに切った脂ののった『サーモン』が主役。

茄子、玉ねぎとニンニクをソテーしてミキサーでブーン。
裏ごししてピューレに。
そのピューレをサーモンの上に。
サーモンはディルを入れてマリネしています。

ソテーした茄子と玉ねぎの甘味とディルの香りの相性が良いですね。

仕上げにかけるピンクペッパーのやわらかな香りと辛味が全体を引き締めています。

サラダもなかなかです。
りんご、セロリ、生ハム、クルミのサラダ。
りんごはこのようにしてサラダに使うんだな
と、試食の時に関心させられました。
りんごはセロリの香りを邪魔することなく、
特有のクセをやわらげています。
一方
セロリはりんごの香りを残しつつ、
果物特有の甘味をやわらげてデザート感を完全に消しています。

また、食感もおもしろいです。
セロリのサクサク。りんごのシャリシャリ。時折、感じるくるみのカリッ。

生ハムのコクがサラダをまとめています。
奥野シェフと稲月シェフの合作です。

<パスタ>
・牛すじとキノコの自家製タリオリーニ

数日間煮込んだ牛すじとキノコのラグー(煮込み)。
ラグーに合わせる自家製のパスタは中華そばくらいの細い麺のタリオリーニ。

けして上品じゃないです!
血湧き肉躍る、食材達のぶつかり稽古のような味。
パンチが効いています。
複数のキノコの香り。
牛すじの香り。
パルメザンチーズの香り。
自家製パスタの小麦の香り。
ローズマリーの香り。
これらの調和。

シェフが調和させたのだが・・・
ちょうどよい分量、タイミングで
食材に導かれたような絶妙なバランス。

なかでもキノコが。
原木栽培の椎茸に
地元の舞茸・シメジ・ヒラタケ・エリンギのそれぞれの異なる香りとコクが
複雑に混ざり合い味に厚みを出しています。
このキノコ達の競演は『旬』の一言ですね。
それぞれのキノコの主張が◎。

さらに
牛すじはもともとは臭いので、処理が必要なんです。

牛すじを炒めてから、玉ねぎ・ニンニク・赤ワインを加えます。

その強いキノコのダシと
玉ねぎ・ニンニクが見事に処理されています。

ここは和食を5年修行した奥野シェフの
仕事の丁寧なところですね。

自家製のタリオリーニは卵黄・小麦の甘み・香りが良いです。
タリオリーニは中華そばのように細いです。
極力水分を抑えたカチカチの生地。
機械では回らない硬さ。手で打たないと困難。
ゆえに
針金のようなしっかりとしたコシ。

そんな細い麺に良く絡む粘っこいソース。
仕上げに大胆にふりかけるパルメザンチーズ。
同じく、仕上げのローズマリーが最高なんです。

食後、残り少なくなるソースは
パンを付けて拭って欲しいですね。

<メイン>
・和牛モモ肉のタリアータ サラダ仕立て

和牛のモモ肉を丁寧に焼いて
バルサミコ酢とペコリーノロマーノ(ローマ産羊のミルク)で食べるシンプルなステーキ。

タリアータとは、イタリア語で「切った」という意味。
薄く切った肉料理全般を指します。

とにかく、シンプルな調理法なので、肉質が大切です。

今回は昨年末から交渉していた国産牛肉が
仕入先の協力もあって手頃な値段で入荷しました。

薄くと言えどもイタリア基準のくえろですから(笑)。

肉厚なモモ肉を用意しています。

そう、今回はモモ肉なんです。

足って筋っぽくて硬いイメージがありませんか?

しかし、美味しい肉は
そうでもないんですね。

モモの赤味の部分がイタリアっぽいんです。
つまり
脂の味で食べる日本のステーキではなく、
赤身の味。肉臭さ。なんというか草のような香りがする・・・
肉の本来の味を感じていただけますね。

牛の育った環境が想像できますよ。

シンプルな肉料理は初めてですね。

それは肉を焼くということは
繊細な技術が必要です。

目を離せないので
シェフが1人では難しいです。

奥野シェフがパスタをして
稲月シェフがメインを仕上げる。
役割分担が必要です。

稲月シェフはシエナ・フィレンツェという肉料理が有名なトスカーナで計7年修行。

肉を焼く技術は素晴らしいです。
美味しく焼きますよ。

食材の説明も大切ですが、
稲月シェフの焼く技術の方も感じていただきたいですね。