’12.10/30(火)から11/4(日)の旬のメニューです

<前菜>
・戻りカツオのソテー 揚げ茄子添え                      ¥1,680

<パスタ>
・牛肉と豚肉のラグーと南瓜のタリアッテッレ                 ¥1,575

<メイン>
・鰆(さわら)のグリル はまぐりのスープ仕立て 百合根のフリットと共に ¥1,680

<デザート>
・オレンジのプリン                                 ¥472

<前菜>
・戻りカツオのソテー 揚げ茄子添え

生姜とバルサミコのソースで食べる戻りカツオのソテー。

カツオは臭いです。どれだけ美味しいカツオも臭いです。
なので、ミョウガや生姜で一生懸命臭いをごまかします(笑)
そんなこんなで、私はカツオが・・・
あれば食べますが自分からは注文しないと言う感じでした。

しかし、稲月シェフの手にかかり
初めて『美味しい!注文したい!』と思いました。

テーマは『臭い』とどう向き合うかです。

まず、新鮮であること。
なので、1日8食限定(週末)。平日は4食。
鮮度が命なので、今週は毎日仕入れる予定です。

次にイタリア料理の調理法で臭みを消す。
魚を絞める文化の無いイタリアの魚は臭いです。
なので、
絞めた臭みの無い魚を使用する和食よりも
イタリア料理の方が魚の臭みを消すことは得意と感じます。

粉をつけてバターで焼いて、生姜をからめて軽く焦がします。
最後にバルサミコ酢を。
上から青ネギと思いきや、オリーブオイルで漬けた青ネギをふりかけます。

臭みの消えたカツオには揚げ茄子の優しい甘みがよく合います。
かすかに香るバター、生姜と青ネギは前面に。
箸で食べるとしゃれた和食のようにも感じます。
いつも書きますが、
臭みは上手く手なずけると最高に美味しくなる良い例ですね。

<パスタ>
・牛肉と豚肉のラグーと南瓜のタリアッテッレ

美瑛産の『栗五郎』という南瓜を
牛肉と豚肉のラグーで幅の広いタリアッテッレを食べてもらいます。

今週の旬のメニューのテーマは『ハロウィン』
いやいや、偶然に美瑛から美味しい南瓜が届いたので、パスタとデザートに使います。

南瓜のパスタ?と思いませんか?
私はこのパスタを食べるまでは美味しいと思ったことがありませんでした。
南瓜は一般的にパスタに合わせにくい食材です。

しかし、今回は牛肉と豚肉のラグーに合わせてみました。

牛肉と豚肉を? そうなんですよ!

豚だけだと脂っぽくて重い。南瓜も重いですからより重く感じますね。
牛肉だけだと少し獣くさい。
(もともと牛肉は臭いです。だから赤ワインで煮るのですね)
南瓜の土の香りは獣臭を積極的には消してくれない。

豚肉のコク。牛肉の甘み。

それぞれの肉の特徴が上手く作用し合う絶妙なバランスで合わせてやると
互いの良い特徴が引き立てられます。

合挽きのハンバーグが美味しいのはこういうことか・・・と
改めて気づきましたね。

そんなラグーソースは
豚肉と牛肉をトマトを含めた数種類の野菜で長時間炊いています。
あとで加える南瓜の甘みを感じて欲しいので、
ラグーのソースはやや気持あっさりに仕上げています。

しかしながら
あっさりとはいえラグーです。
美味しい美瑛産の南瓜とはいえ、そのままでは存在感が・・・

そこで
水分の少ないポロポロした栗系の南瓜を
オーブンで焼いてより甘みとコクを引き出しています。

ガツンとしたラグー好き、肉好きの方から
野菜が好きな方まで楽しめる味に仕上がっています。

主役はそれぞれ異なるのでしょうが・・・(笑)

攻めた味付けにもかかわらず、広い範囲の方が楽しめるパスタに仕上がっています。
良く出来ていると感じました。
隙がないですよ。
強くお薦めいたします。

<メイン>
・鰆(さわら)のグリル はまぐりのスープ仕立て
 百合根のフリットと共に

脂も少なく身がしまった淡白な鰆に
はまぐりの上品なスープをあわせました。

はまぐりのスープは
上品で美味しいです。

鼻に抜ける特有の香りも上品です。

いつまでも飲んでいられるスープ。

そんな上品なスープには
ほうれん草の軟らかい食感と甘みがよく合います。

間違いの無い味です。

魚好きの方でこのメインが駄目な方がいるのでしょうか?

そんなわかりやすい味です。

しかしながら
鰆の上にのっている『百合根のフリット』。
これには驚きましたね。

こんな食べ方があるのか!

ホクッとして甘いです。

はまぐりのスープとあわせるから、より甘いです。

こんなシンプルな料理。

そんななかにも小さな驚きと発見を感じて欲しいですね。