『ベニス』
ナポリからローマへ。
帰りの電車は満席。
あちらこちらで指定席の切符を持たない人が勝手に座っていて
切符の持ち主が現れて席を立つという光景が・・・
私達も席が空いていなかったのでバラバラで。
席番号を見る限り
奥野・グッチは入ってすぐの席。
私は少し奥のよう。
15Dだから窓際だな。
席に向かうと
お父さんとお母さん。
膝の上には赤ちゃん。
おいおいおい。
俺の席もかよ・・・
しかも
幸せそうなファミリーって言いにくいな・・・
意を決して片言の英語で言った
切符を見せながら
飯田「そこは私の席です。」
お父さん「ごめんなさい。私達の席は15Aと15Cです。赤ちゃんがいるので、よければ席を替わっていただけないでしょうか?」
飯田「切符を見せていただけますか?」
お父さん「どうぞ!」
飯田「わかりました。変わりましょう。可愛い赤ちゃんですね。何歳ですか?」
お父さん「11ヶ月です」
おそらくそんな会話のつもりで席を替わりました。
なんせ片言なんで(笑)
15A席に着こうとすると
通路側15Bには新聞を持った男性が
愛想よく席を立ってくれた。
「プレーゴ」と言って窓側の席に座った。
その後も
おじさんは通路を挟んで
お父さんとおそらく赤ちゃんの話をしていた。
イタリア語なんでわからないが。
フレンドリーだな・・・
しばらくすると
キャリアウーマンっぽい女性の方が立ち止まり
おっちゃんに切符を見せた。
おっちゃんは両手を上げて笑いながら席を立った。
ええええーーーー
おっちゃん、切符を持っていなかったんかいな!!!
どうどうとしたもんだ。
電車が動き出し
隣の女性が話しかけてきた。
女性「どこまでいくんですか?」
飯田「ローマです」
女性「私はべ〇〇」
飯田「えっ?」
女性「べ〇〇」
飯田「(どこ?2回目も聞き取れなかった。どうしよう、話が長くなっても辛いので、笑顔で)シー」と答えた。
女性「もし寝ていたら起こして欲しい」
こんな感じなことを言っていた。
仕事がどうたら言っていたので、
何かしないといけないのか、
最後に降りるときはどうたらと言っていたので
あなたの方が先やから的な感じか・・・
よくわからなかったが降るときは
声をかけさせてもらおう。
その割には
経済の雑誌を何冊も読んでいるぞ・・・?。
まぁいいか、
私はこの文章の下書きを・・・
1時間ですからあっという間にローマに着いた
降りてから
この話を奥野に言った。
奥野「ベニスちゃうの?」
飯田「あぁー!ベニスな。」
奥野「この電車ベネツィア行きやからな」
飯田「そうか・・・ベニスな。ベネツィアしか頭がなかった。」
私はベネツィアには言ったことはないが
ベネツィアの英語表記はベニスなんです。
なんせイタリア語はもちろん、英語も不自由なんで
大変なんですわ。
勉強せなあかんな・・・