’12 イタリア話 その18 『ピアッツア グラムシ』

『ピアッツア グラムシ』

フィレンツェを出たバスは1時間ほどで
シエナの『ピアッツア グラムシ』に着いた。
ピアッツァ グラムシ

まだ奥野シェフがイタリアのシエナのホテルで働いていたころ、
私が1ヶ月ほどそのホテルの寮に居候させてもらったときの話を思い出した。

2003年の6月、初イタリア。
不安で
出発前からシェフに何回も国際電話をかけた。

すると、毎回、ちょっと説明したら「いけるいける」と言いよる。
空港→電車→地下鉄→バス
という道のりなのに・・・

ローマ→シエナのバスを降りるのが最も問題だ。
シエナの町の郊外にある終点のシエナ駅まで行ったら駄目。
手前の『ピアッツア グラームシ』で降車しなければならない。
車内アナウンスは×
『広場』やし、何より『みんなが降りる』とのこと。
相変わらず、ざっくりとした説明やのう・・・

シエナの町に入り外を見ると真っ暗
どこも広場に見える。

では、みんなと一緒にと思いきや
私以外には家族づれ1組のみ。
しかも、お父さんとお母さんは寝ている。
起きているのは
小学校低学年くらいのお姉ちゃんと幼稚園くらいの弟くんのみ。

しかたがないので停車するたびに
飯田「ピアッツア グラームシ?」

お姉ちゃん「ノー」

飯田「ピアッツア グラームシ?」

お姉ちゃん「ノー」

このやりとりが何回もつづく。
不安だがお姉ちゃんを信じるしかない。
もう何回目だろう
あきらめ気味の
飯田「ピアッツア グラームシ?」

お姉ちゃん「シー」

飯田「えぇーーーまじで!!!」

弟くんは大笑い。

慌てて駆け下りた。

しかし、待ち合わせた時間(22時)を30分過ぎてもシェフは現れない。

嘘をつかれた?
頭の中でも弟くんに笑われている。「や・ら・れ・た?」

すると、シェフが笑いながら「仕事で遅くなった。すまん、すまん」だと。

お前どんな思いで・・・

お姉ちゃん、疑ってしまってごめんなさい。
その時に誓いました。
この良い話は帰国してもたくさんの人に話しますと。

イタリア人の子供は親切ですよ。

しかし、
夜に、バスの途中下車は難しい。

嘘をつかれた!迷子になったかな?と心配でなみだ目になった28歳の私(笑)。
なみだ目の28歳の私

修行仲間を紹介されて(稲月シェフと始めて飲んだ)安心して酔っ払って
モレッティーを持ちながらナイキのポーズも私
ナイキのポーズ

    
    

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